市村鉄之助の語った話



以下は佐藤家にて市村自身が語った話をもとにしています。


はじめ土方さんに頼まれたとき、市村は反対したんですね。

「ここで討死の覚悟をきめておりますから、誰れか外の者にその事を御命じ下さい」

と言うんですよ。

そしたら土方さんは怒って言いました。

「わが命令に従わざれば今討ち果たすぞ」

そう言われるので、仕方なく

「では日野へ参ります」

と諦めると、土方さんはにっこりと笑って

「日野の佐藤は、必ずその方の身の上を面倒みてくれる。道中気を付けて行けよ」 と言ったんだそうです。
形見と写真、そして市村の事を頼んだ手紙を渡しました。



使いの者に送られて五稜郭を出た後市村が、ふと土方さんの部屋を見ると・・・

小窓から誰かがこっちを見守っていたそうです。
もちろん土方さんでしょうね。(たぶん、土方隊長と思われます)と鉄之助本人も語っています。


用意してくれた外国船の船長はとても親切で、船内の綺麗な一室に匿ってくれたそうです。

そして船中で土方さんの戦死を知らされました。




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佐藤家に着いた後の市村は、佐藤家で、読み書きの手習いをさせてもらったりしていたそうです。

その後ははっきりしていませんが、8年後の西南戦争で西郷軍に身を投じて戦死したとも桐野利秋の馬丁となって田原坂で戦死したとも言われています。

西南戦争説、、、それって何が何でも市村を生かしておきたかった土方さんにとってどうなんだろう??と、ちょっと思ってしまうのですが…


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