おはぎ

鳥羽伏見の戦いに敗れた新選組。甲陽鎮撫隊として日野に戻ります。

これが皆にとって最期の日野になるわけですが、その時の話です。

土方さんが出立しようとしていたときのこと。歳三さん親戚にあたるおばあさんが、おはぎを作ってきたんですよ。

気合いいれて戦に向かおうとしてた土方さんははっきり言って食べてる場合じゃありません;;

なんですが。

食え食えと言われ断りきれない可愛い歳さん。笑

結局断ることが出来ずにおはぎを食べさせられたんだそうです。

土方さんて新選組に関係しない場面では基本的に優しいですよね。笑





鬼と優しさ

宇都宮戦争のとき、土方隊の1人が戦いの中、臆病風に吹かれて逃げ出しました。

それを見た土方さんはその隊士を斬り「逃げるやつは切る」と宣言しました。

それを聞いた兵は意気があがり、土方隊は勝ちを収めました。

しかし「戦のためとはいえ申し訳ないことをした」と、その後土方さんは使いの者に、十分な金と遺骨を遺族に渡して謝罪し、手厚く葬るように伝えるよう頼んだといいます。







枕投げ

土方さんは宇都宮での戦いで足の指を負傷しました。

そんな療養中、幕臣の望月忠幸さんがふらっと(笑)やって来た!!

動けなくてイライラ絶好調だった土方さん、かっこうの標的を見つけ、お偉い彼に向かって『俺の隊で戦え(汝等、吾に与せよ)』と威張ってみました。

当然のことながら望月さんは怒りますよね。「私は文官なんで」って返すわけです。

そしたら土方さんたら「何しにここへ来ているんだ臆病者め。俺に従い、戦いというものを学べ(尊大)」と俺様モード全開!!笑

そんで、ムカッときた望月さんは「宇都宮城を早々に奪還された君こそ臆病者だ」みたいな事を言っちゃったんですね。

このやろう。笑

すると土方さんは動けないもんだから枕を投げつけて『俺の病床を汚すな!!でてけ!!』とわめいたそうな。可愛いなぁもう。








温泉ダイブ

宇都宮戦争で足を負傷した土方さんが治療のために会津東山温泉の露天風呂で湯治したときのこと。

熱い湯の好きな土方さん、でもここのお湯の熱さは耐え難かった;;

で、この温泉目の前が川なんですがね…耐えられなくなった彼は川へダイブ。笑

ダイブしては戻り、またダイブしては戻り…を繰り返していたという。笑

この温泉、今は会津祭りで年に一度の特別開放のとき以外は入れません。

入ってきたけど、今は冷泉になっちゃってます。

ついでに前の川も140年前とは違いますから、今飛び込んだらタダじゃ済まされないでしょうね。

たとえ無事でも捕まりますよきっと。

にしてもいい歳して可愛いですね。フル○ンですか。

ていうか、このエピソード、近くの東光寺ってお寺のお坊さんが、日記に残してるんですよ。

・・・見ちゃったのか??そして書いちゃったのか!!!!?







土方流

松前城を落としに行ったときのこと。

松前藩兵は門を閉ざし、開けては発砲してまた閉めるといった作戦に出ました。これでは門から入るのは無理ですね。

そこで、男前歳三さん、めちゃくちゃな戦略に出ます。

陸軍と守衛新撰組を率いて城裏に回り、石垣をよじ登って進入しちゃったんです。

その後、大鳥圭介は土方さんに

「一将の身であるのだから軽々しいことは慎め」

と言ったんですが、土方さんは

「どこにいても何をしていても弾は飛んでくるんだから、生死は運だ。私は自分流にやる」

と反省の様子ナシ。

大鳥さんに怒られる歳三さんて面白いですね。







紳士

明治元年11月松前城が降伏しました。

しかし藩主である松前徳広は江差へ逃げて、津軽へ向かおうとしていたんですね。

戦いに負けた松前藩士は江差方面へ逃げましたが、逃げ遅れた藩士が城の中にも多くいました。

その中に藩主を慕う藩士は沢山いたんです。それを聞いた土方さんは、彼らの望みを叶えることにしたんですよ。

そんなわけで旧幕府軍は、松前藩主一人ひとりと対面し、藩主の元に行きたい者は船で送って、帰農したいという者は帰農させ、同盟を望むものは旧幕府軍に迎え入れたそうな。

また、こちらは史実であるとはっきりしてないんですが、人見勝太郎の手記に土方さんが城に残された婦女子を藩主のもとに送り届けさせたなんて話も。

紳士ですね。

戦争においてこういった話はあんまり聞かないですよね。







紳士・続き

土方さんは数日後、市中で捕らえられた松前藩士2人に、こんな話をしたそうです。

「私達が松前藩を恨んではいないのは分かっているだろう。

だから先日桜井恕三郎を通じて和議を結ぼうとしたが、貴方達はこれを拒否し夜襲をかけ※、さらに福島に兵を繰り出してきたので、やむを得ずこの城を落とした。

私達はこの城に居座るつもりはない。再び進軍し江差へ向うつもりだ。

貴方がた二人も私と共に江差へ行き、我々の使者となって和議を勧めてはもらえないだろうか。

和議を受け入れるなら、我々は兵を引いて箱館に戻り、この城は松前藩にお返しするつもりだ」


※土方さんは松前藩主と面会し、期日までお互い攻撃しないという約束をしたんです。

でも旧幕府側が様子を見に船で松前の港に入った時松前が砲撃しようとし、旧幕府軍は砲撃してしまったんです。 松前からすれば攻撃しに来たと思ったんでしょうね。

そこで、その時松前に向かっていた土方軍に夜襲をかけたんです。


土方さんの話を聞いた二人はこの命を受け、星恂太郎(この人が土方さんのところに二人をつれて行ったんです)と共に江差へ行く途中の大滝で和議を進めるのですが受け入れられず、松前藩は攻撃してきました。

和議を求めたうちの一人は縛られ動けないようにされていたそうです。星さんに助けられました。